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2016年11月10日(木)   ≪庶民感覚の外のトランプ(ワールド)タワー≫

青天の霹靂』という言葉では言い表せないほどの衝撃が世界を駆け巡った。何とアメリカ国民の半数以上が、従前の予想を覆し全く政治経験のない共和党の泡沫候補と言われたドナルド・トランプ氏に投票したのだ。お陰で世界の株価は急落したが、当選後の彼のスピーチから過激な発言が消えたことから、彼への警戒感が後退し他国同様日経平均株価が大幅反発した。終値は前日比1092円88銭高の1万7344円42銭。今年最大の上昇で、上げ幅は約1年2カ月ぶりの大きさだったという。外国為替市場では1ドル=105円台となり、約2週間ぶりの円安水準を付けた。

しかし前にも書いたようにお陰で私が、3対1の賭けに負けたことに変わりはない。ご承知の通りトランプ氏はアメリカの不動産王として名を馳せる。1970年代からオフィスビル開発やホテル、カジノ経営などに乗り出し、1980年代には、レーガン政権下における景況感の回復を背景に大成功を収め、アメリカの不動産王と呼ばれるようになった。但し、決して順風満帆だったわけではなく90年前後に事業に失敗し、マンハッタンに有る多数の物件を主に中国企業に売って切り抜けた経緯が有ったという。

彼は自己顕示欲が強く、有名な「トランプ・タワー」(202m・58階)の他にも、「トランプ・プラザ」、「トランプ・マリーナ」、「トランプ・タージマハール」など、保有するビルに自分の名前を冠している。特にマンハッタンのイーストリバー沿いに立つ地上262m72階建ての「トランプワールドタワー」は、全面ブロンズカラーのガラス張りで、過去にはマイクロソフトのビル・ゲイツ、歌手のビヨンセ、俳優のハリソン・フォードや過去ヤンキースに所属していた松井秀喜、ジュリアーニ元ニューヨーク市長など、超一流セレブが多く住んでいた。現在はヤンキースの田中将大投手夫妻もここに住んでいると聞く。何でも家賃は月650万円らしいから、日本では想像の域を超える。trump_world_tower_and_east_river_in_manhattan_new_york_city_cropped

私が危惧するのは、彼の過激な発言はもとより彼のようなエリートで大金持ちが、庶民感覚に配慮した政が出来るかという一点だ。我が国にとっても防衛費の負担増を始めTPPの頓挫、保護貿易主義の蔓延等プラスの面は少ない。東京オリンピック・パラリンピックが終了する最低1期4年は、辛抱の時代となる事だろう。事と次第によってはそれまで安倍さんの続投を望む声が大きくなるかもしれない。