10
6月

2016年6月10日(金)  ≪モハメド・アリ逝く PARTⅡ 「世紀の茶番」≫

ヘビー級に体重制限はない。モハメド・アリは、チャンピオン当時190cmで107kgあり、体格としては大きい方だ。意外と思われるかもしれないが、ジョー・ルイスは187cmで89kg、映画「ロッキー」のモデルであるロッキー・マルシアノは180cm83kgとヘビー級にしては小柄だった。ローキーの次のチャンピオンであるフロイド・パターソンから私はニュースで見て知っているが、アポロに似た彼は183cm、あのマイク・タイソンも180cmしかない。最も大きかったチャンピオンは、プロレスの転向した「動くアルプス」と言われた205cmのイタリア人プリモ・カルネラである。

1994年に45歳でチャンピオンに返り咲いたジョージ・フォアマンも192cmと大きかった。いずれにせよ、昔のヘビー級チャンピオンは180cm台が多く190cmのアリがフットワークよろしく相手を罵りながら素早くリング内を駆け回る姿は誰の目にも驚異に映った。我々「団塊の世代」がアリを身近に意識したのは1976(昭和51)年に武道館で行われた当時日本のプロレスの第一人者であるアントニオ猪木とボクシング世界ヘビー級チャンピオンであるモハメド・アリが戦った当時としては珍しい異種格闘技戦である。13787425060001_3

格闘技世界一決定戦」と銘打って新日本プロレスが企画したものだが、結果は猪木が寝そべってアリの足をキックするだけで15ランドが終わるというつまらないものだった。その当時、プロレスと縁遠かった当時のNHKのニュースセンター9時のキャスターを務めていた磯村尚徳が「世紀の茶番」と評したが、後に猪木は磯村が立候補していた1991年の東京都知事選に出馬を表明した(その後撤回)のは、その時の遺恨からだった。試合の後日談だが、AP通信によると猪木のキックによりアリの太ももは激しく腫れ上がり、膝の裏に血栓症を患い、サンタモニカの病院に入院したという。

この一戦を終えた猪木の名は世界に広まり、二人の関係も互いにリスペックとしあう仲になったそうだ。アリが死去したことを受け、テレビ朝日系列にて、12日日曜日の夜9時から追悼特別番組『モハメド・アリ緊急追悼番組 蘇る伝説の死闘「猪木VSアリ」』が放送されることになったので興味のお有りの方は、ご覧あれ!