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2012年1月20日(金)  ≪把瑠都 凱斗(ばるとかいと)優勝の汚点≫

2012年大相撲初場所で把瑠都 凱斗(ばるとかいと)が優勝を飾った。2006年の夏(5月)に入幕して初めての幕の内最高優勝である。「エストニアの怪人」と呼ばれ、身長199cm体重186kgの巨体を生かしての力相撲が初めて花開いたのだ。もともと腰高のまま力任せに攻めて行くタイプで相撲が荒く、取りこぼしも多く怪我も多かったので、今迄賜杯を抱けないでいたのである。従って腰が低く下から攻めて来る白鵬朝青竜を苦手にしてきた。特に朝青竜には遂に勝てなかったのである。(0-9)

スウェーデン系エストニア人の彼は、母国で柔道と相撲を体験してが、女で一つで兄弟3人を育ててくれたお母さんを幸せにしたくて日本にやってきた。エストニア語の他に日本語、ロシア語、英語の他にスペイン語やフランス語を話すバイリンガルで日本でもファンが多いと言われている。今現在、大相撲は白鵬の1人横綱が続いており、今回の優勝で把瑠都が2人目の横綱として名乗りを上げるのもそう遠くない事だろう。但し、今回若し全勝優勝をしたとしても彼は、白星の中に唯一"汚点"を残してしまった。

220px-Baruto_08_Sep.jpgそれは、12日目の稀勢の里戦だ。把瑠都は過去稀勢の里に16勝3敗と大きく勝ち越しているにも拘わらず、立ち合い横に跳んではたき込んで勝ったのである。"真っ向勝負"の力相撲の期待した観客からは『帰れ』コールが巻き起こったと言う。"横に跳んではたく"という相撲は、本来小さくて相手より力が劣る力士がとる戦法である。確かに今売り出し中の新大関稀勢の里は、ここ数場所メキメキ力を付けて来ており、把瑠都との力の差も縮まってきているのも確かだ。しかし、今場所あの一番が完全に水を指してしまった。風呂をあがった把瑠都はその反響の大きさに驚き慌てて謝ったそうだが、後の祭りだ。相撲の粗さと精神を叩き直さなければ、横綱への道はまだまだ遠い様に思える。