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6月22日(火)  ≪「アパルトヘイト」での人種分類≫

今南アフリカで開催されているサッカーW杯熱が沸騰している。24日木曜日のデンマーク戦の結果次第では、更に日本国内が熱く燃え上がるだろう。ところで南アフリカと聞くと私が思い出すのは、ゲーリー・プレイヤー、アーニー・エルス等のゴルフ選手と「アパルトヘイト」、そしてネルソン・マンデラ元大統領だ。特にアフリカーンス語の「アパルトヘイト」という白人非白人との人種隔離政策に抵抗して黒人運動の先頭に立ち約27年間も幽閉され続けたマンデラ氏の事は、ニュースや映画で見た事が有り非常に印象深いものが有る。

世界的に人種差別の制度としては、インドやネパールのカースト制度が最も有名である。これは、ヒンドゥー教にまつわる身分制度で紀元前13世紀頃に、アーリア人のインド支配に伴いヒンドュー教徒をブラフミン(司祭)、クシャトリア(王族・武士)、ヴァイシャ(平民)、スードラ(奴隷)の4階級に分類したものである。聞くところに依ると、今でもその制度は厳然と残っているらしい。一方我が国でも、UNICEFが指摘している通り戦国時代に端を発する「士農工商穢多非人」(しのうこうしょうえたひにん)という身分制度の名残が未だ残っている。

その他にもオーストラリアの「白豪主義」等も有るが、人間が人間を人種や宗教で差別し続けるという事は、悲しい出来事である。ところで「アパルトヘイト」では、我々日本人は非白人なのだろうか?答えは、NOだ。この制度では一部有色人種を例外扱いしている。アフリカにとって大きな貿易相手でもある日本人は「名誉白人(Honorary Whites)」として制度上の差別待遇を免ぜられた。他にも、正式な国交があった中華民国(台湾)人は、名誉白人ではなく正式に白人として扱われた。又、アメリカ出身の黒人、所謂アフリカ系アメリカ人も、しばしば白人と同等の地位を認められていた。

有色人種でも経済力のある者に対しては白人扱いするために、よってアパルトヘイトは貧困層の有色人種への差別とも捉えられる。19世紀ゴールドラッシュでやってきた中国人の子孫は有色人種として扱われた。中華料理店は白人専用とされたが、その従業員および主な顧客層である中国人の子孫、中華民国人も排除されかねないため、中国人の子孫も中華料理店に限っては名誉白人として扱われた。未だ南アフリカは、貧富の差が激しく世界で最も治安が悪い国と言われている。しかし、今のところ期間中、懸念された程の事件は起きていないようだ。このサッカーW杯を機に、この国の近代化が更に推進されることを切に願うところである。 300px-DurbanSign1989.jpeg

         <1989年ごろダーバンの海岸に立てられていた非白人立ち入り禁止の看板>