19
Mar

3月19日(金) ≪大名跡「円生」争奪戦は前代未聞の落語勝負¿≫

昭和の落語の名人を3人挙げろと言われれば、落語通でなくても知ってる者は、迷わず5代目古今亭志ん生(1890~1973)、8代目桂文楽(1892~1971)そして6代目三遊亭円生(1900~1979)と答えるだろう。私はその中でも、落語ネタが当代一多かったと言われている円生の軽妙な語り口が好きだった。その大名跡を、2人の弟子のどちらが襲名するか落語の腕で決めようというユニークな催しの落語会が17日、東京の浅草で開かれた。

落語会は、6代目円生の弟子の三遊亭円丈が、円生の孫弟子である三遊亭鳳楽に呼びかけて実現したもので、会場のホールには落語ファンなどおよそ300人が集まったそうだ。「円生」の名跡をめぐっては、6代目が昭和54年に亡くなったあと、遺族などの意向で「止め名」として、誰も継いでいなかったが、一昨年円生の一番弟子である先代の三遊亭円楽が、自分の愛弟子の鳳楽を7代目に指名したという。これに対し円丈ら一部の弟子が、「異議あり」と反発していたもので、17日の落語会は、2人がそれぞれネタを披露してどちらが七代目に相応しいかかを決めようという、≪前代未聞の落語勝負¿≫となった。

初めに演じた鳳楽のネタは円生の出世作の「八五郎出世」で、古典落語には定評のある鳳楽らしく、人情ばなしをていねいに演じたそうな。一方、円丈は円生の代表作と言われる「居残り佐平次」を演じ、新作落語を得意とする円丈ならではの現代的なギャグを盛り込んで好評だったという。会場に笑いやヤジなどが飛び交うにぎやか催しになったそうだが、最初からどのように優劣を判断するかルールを決めていないため決着はつかず、勝負は次回の夏まで持ち越しとなったようだ。

一説には、師匠である円生と円楽が不仲であったため自分の愛弟子を7代目にして、≪大名跡「円生」≫を見下そうとしていたと言う穿(う)った見方が有るようで、中々面白い。さて、二人とも60代とややとうが立っているが、≪落語勝負≫の行く方や如何に? 

円生.jpg TKY201003170424.jpg 

 

 

 

 

 

 <左/6代目円生・右/左鳳楽、右円丈=代紋は三遊亭円生一問の定紋である「三ッ組橘」>